下の記事は、面白いです。リフロー色々やったが、ホットプレートが最強だぜって話です。
Reflow Skillet – SparkFun Electronics
いつもはSMD部品の実装は基板屋さん任せですが、この記事を読んでやってみたくなって、ホットプレートリフローにトライしてみました。
赤枠内が今回実装した部分。まぁまぁきれいにできました。
用意したものは。。。
主役のホットプレート
たぶん、リフローに最適な製品はこれ!みたいなのってあるんでしょうね。
ステンシル
基板発注時にステンシルも同時に注文できるので、ポチとすると、こんなのが届きます。エッジの加工精度などで、ハンダののり方も変わってくるみたいです。
まぁよくわかりません。
ハンダペースト
要冷蔵です。わさび漬けと間違えて、食べない様にしましょう。
熱電対温度計
手持ちの温度計がこれしかなかったので。本当は複数箇所測りたかった。実際は、熱に弱い部品や電極を狙いながら、測定するらしいです。
あとは、不要な基板とキャッシュカードも用意しとくと便利です。
表面実装部品(SMD)のリフロー手順
① クリームはんだを印刷する基板のまわりに同じ厚さの不要な基板を並べます。これは、クリームはんだを印刷するときにステンシルがたわんでクリームはんだの厚みが安定しない問題を避けるためにします。
② 印刷する基板のバッドとステンシルの穴がちょうど合うように位置を合わせます。
③ ずれないようにステンシルと基板をテープで固定します。
④ クリームはんだをステンシル上部に適量おきます。
⑤ 不要なキャッシュカードをたわませながらステンシル穴に塗り込むように印刷します。
⑥ 以下のようにクリームはんだが基板のパッドにずれずに印刷できていれば成功です。上手くいかない場合は、クリームはんだをきれいに拭いてやり直します。
うまくできているか分かりませんが、簡単でした。
⑦ 次に表面実装部品(SMD)をピンセットでクリームはんだが印刷されたパッド上に乗せていきます。ダイオード等配置の向きがある部品があるので注意して配置します。
この作業が一番大変だったりします。実体顕微鏡とかもっていると便利ですね。手がプルプルします。
⑤ 熱電対を実装する基板に貼り付けます。耐熱シールを使ってます。これで基板の温度をモニタします。いっしょにリフローするほかの基板も並べます。
⑥ ホットプレートの蓋をして電源を入れます。
⑦ 温度計の温度が160℃程度まで上がったら、ホットプレートの電源を落とします。
⑧ 電源を落として180℃程度まで上がって、それからゆっくりと温度が下がります。基板のモニタ温度は以下のようになりました。
ホットプレートの温度管理は難しく、ほぼ出たなりです。電源OFF後のオーバーシュートの予測が難しいです。本当はもっと高い温度を狙ってました。
目標とする温度プロファイルは下のサイトが参考になります。
リフローと温度プロファイル – 実装道場 (smteg.com)
理想的なプロファイルは上図です。これと比べると、今回は温度が20degCぐらい低く、加熱時間が150secぐらい長くなっています。
プリヒート時間もホットプレートの方が約150sec長いです。
リフロー機よりも、ホットプレートは熱がこもりやすいといえます、熱が逃げやすい構造に改造して、電源OFF時の温度を少し高めにすれば、理想のプロファイルに近づけることができそうです。
また、今回の温度測定は配置した中央の基板でのみ行ったので、周りの基板の温度はもっと低いはずです。ホットプレートは均一に温度が入りづらいので、今回のように鉄板に基板を敷き詰めて、一気にリフローする方法はなかなか、難しいと思いました。
実際、並べた9枚の基板のうち、成功した基板は4枚程度でした。
結果
動作結果は、OKでした。温度プロファイルと複数基板の同時実装については、まだ課題がありますが、それなりにうまくできたと思います。
今後は、ホットプレートを改造していき、理想的なリフローマシンにしていきたいですね。
ホットプレート実装🙌