基板に実装されたICをハンダでとってみましたので、手順を紹介します。ICをとるには、はんだ吸い取り機やホットエアだけでは、なかなかとりずらく、しかもかなり熱を加えることになるので、ICへのダメージが心配です。
今回の方法は、ボード屋さんに教えてもらった方法で、誰でも簡単?安全にICをとることができます。
実際、自分もこの方法で、今回マイコン(QFP100)をとり、再利用しても問題なく動作させることができました。
ただ、確実にICを無事にとることができるという保証はないので、とれて動いたらラッキーぐらいに考えておいたほうがよいです。
銅線のわっかをつくる
銅線のわっかをまずつくります。サイズはICより一回り大きくします。リード線のあるICの場合は、リード線にぎりぎり重なるぐらいのサイズにします。

銅線をハンダする
下のように銅線をハンダします。形状にゆがみがある場合は、ハンマでたたくなどして、平面をだしておきます。ハンダは、低融点のほうがよいとおもいます。

フラックスを塗布する
リード線にフラックスをたんまり塗っておきます。

輪っかをのせる
下のような感じで輪っかをのせます。

ハンダを流しこむ
丁度緑の部分でバスタブ状にハンダを流し込んでいきます。全体的にハンダが溶けだしたタイミングでICをピンセットなどでICをとります。

ICへのダメージを避けるためにこの過程を素早くやりたいですが、なかなか難しいです。
作業してみて、下にあったほうがいいものをあげておきます。
はんだごて2本
はんだを全体的に溶かすためにICの両サイドから同時にはんだごてをあてると、はんだが溶けやすくなります。1本だけだと、全体に熱をかけるのが、結構難しいです。
バキュームピック
全体的にハンダが満たされますので、ピンセットだとICを取りずらいです。下のように圧力でICをつまむタイプのものがあると、作業が楽です。

人の手
結局、二人でやったほうがいいです。一人がハンダごて二本であたためつつ、もう一人がバキュームピックを固定した状態で、はんだが溶けたら、ICを引き上げるみたいな感じにやると、失敗がないです。

上が取れた瞬間の写真です。見て分かりますが、かなり綺麗な状態で取り外せました。
最後は、はんだ吸い取り機で、ピンをきれいにする
ここで、動作不良をおこすことが多いです。取れた後は、ピンの掃除を忘れないようにしましょう。
簡単ですが、以上です。半導体不足でICは超貴重な状態が続いてますので、今回のような方法でうまくICを再利用していきたいですね。
それでわ、ばんざいIC再利用